虫歯、歯周病を確実に予防には定期的なメンテナンスが非常に有効です。
当院では、GBTに準じたメンテナンスが受けられます。
GBTとは
GBT(Guided Biofilm Therapy)は、従来の歯周病治療や歯面清掃とは違う、新しい「歯周病治療・メンテナンス」のシステムです。
歯科先進国のスウェーデンで生まれた、より効果的で、より身体に優しい虫歯予防、歯周病治療を追求しています。
当院では、スイス製の最新の機器「エアフロー プロフィラキシスマスター」を使用したバイオフィルムやステイン、歯石の除去などで、歯周病治療やメンテナンスを行います。
「エアフロー プロフィラキシスマスター」は、世界で唯一GBTが可能なエアフローです。

GBTの特徴
従来の歯周病治療は歯石の除去を重視し、「超音波での歯石除去」や「PMTCによるクリーニング」をメインに行っていました。
一方、GBTはバイオフィルムの除去に着目したシステムです。バイオフィルムとは、粘性のある細菌膜のことで、虫歯や歯周病の原因となります。
バイオフィルムは、ネバネバした膜のような状態になっていて歯の表面に付着し、簡単には剥がれません。
GBTはこうした細菌の膜をエアフロー(ジェットクリーニング)によって除去し、象牙質、セメント質、エナメル質、歯肉などの歯科組織に対する歯垢(プラーク)の侵襲性を抑えて虫歯や歯周病を防ぎ、お口のなかを健康に保ちます。
GBTでは、消毒剤や抗菌剤、研磨剤を使用せず、機械を使用して特殊なパウダーを吹き付けてバイオフィルムを除去します。
スケーリングやルートプルーニングなど、従来の歯石除去のように歯肉や歯にダメージを与えることがなく、痛みもほとんどありません。GBTは歯に優しい治療法なのです。
また、特殊な症例を除き外科手術も基本的に行わないため、すべての患者様に対して安全で確実な歯周病治療が可能となります。

GBTは、矯正治療中の方、入れ歯をしている方、審美歯科治療をしている方、インプラントが入っている方など、さまざまな治療ケースにも対応でき、お子さんの虫歯予防にも効果的です。


GBTの目的
- むし歯予防
- 健康な歯の維持
- 初期むし歯の発見
- 被せ物の周りのクリーニング
- インプラントの周りのクリーニング
当院でのGBTの流れ
-
診査
「歯周ポケットの測定」「歯肉の状態の診査」を行います。
-
染め出し
バイオフィルムを見えるようにします。
-
情報提供
今の状態や患者さんに合ったオーダーメイドの予防法の話をします。
-
エアフロー
バイオフィルムやステイン、早期歯石を除去します。
-
歯石除去
残った歯石の除去を行います。
-
最終確認
改めてむし歯の深さや進行度合いを確認する。
-
フッ素塗布
仕上げとしてフッ素を塗布します。
従来のメンテナンスとの違い
低侵襲であること
GBTは細菌の膜をエアフロー(ジェットクリーニング)によって除去します。痛みがなく、スケーリングやルートプルーニングなどの歯石除去に不快感を覚えていた方にもおすすめです。象牙質や被せ物、インプラントに傷をつけません。
バイオフィルムに着目している
従来の虫歯予防、歯周病治療は歯石除去を優先して行っていましたが、GBTはバイオフィルムに着目。バイオフィルムが虫歯や歯周病の原因になるからです。
近年、歯周病と循環器疾患や糖尿病は相互関係にあることが報告されています。また、高齢者はバイオフィルムが原因で誤嚥性肺炎になるリスクが高まります。
バイオフィルムとは?
バイオフィルムとは粘性のある細菌膜で、その中に複数の細菌が共存して複合体を形成し、個体の表面に付着した状態のことをいいます。
身近なところでは、排水溝のヌメリや台所の三角コーナーのヌメヌメ。これらは、すべて水中で細菌が増殖してバイオフィルムを形成し、強固に付着しているので水で流しただけでは取れません。

こうしたバイオフィルムは歯にも形成され、その中に虫歯や歯周病の原因菌が多数存在しています。この汚れを取り除くためにも日頃から歯磨きをして、かかりつけ歯科医院でのプロフェッショナルケアを定期的に受けることが大切です。
バイオフィルム1mgの中には約2億個の細菌がいます。それらの細菌が誤嚥により肺に入ると誤嚥性肺炎のリスクが高まったり、歯ぐきの血管を通じて体内の臓器に入ったりします。
そしてこれらの細菌は全身を蝕み、いろいろな病気を誘発します。
歯周病のある人は健康な口腔内と比べて心臓発作の発症率が2.8倍、脳卒中や脳梗塞は3.0倍、早産の危険率は7.5倍ともいわれています。
また、誤嚥性肺炎は、日本人の死亡率で上位を占めています。
嚥下機能の低下した高齢者の場合、睡眠中に発症することも多く、口腔内の細菌や逆流した胃液が誤って気管に入りやすくなり、誤嚥性肺炎を発症しやすくなります。
口腔内の細菌の数を減らすためには歯に付着した細菌を取り除く口腔ケアが重要とされています。
GBTは歯や歯ぐきにダメージを与えることなくバイオフィルムを除去できるので、お口のなかの健康はもちろん、全身の健康のためにも有効です。
口は身体が外の世界と接触する最初の入り口です。
健康なお口の中を保つことは全身の病気の予防にも繋がります。
ゆう歯科の予防歯科

エアフロー
当院で導入しているエアフロー プロフィラキシス マスターは、EMS社が「Guided Biofilm Therapy」に基づいて開発した最新機種です。
齲蝕や歯周病の予防、メンテナンスに使用しており、歯肉縁上縁下のエアフロー、歯肉縁下のペリオフロー、スマートピエゾンによるスケーリングとハイクラスのプロフェッショナルケアをご提供しております。
エアフロー+超微細ウォーター


スプレーの噴射により、プラークやしつこい色素沈着もすばやく除去可能です。
エアフローによるメンテナンス
天然の歯質はもちろん、インプラントに対しても低侵襲な清掃が可能なため、患者様にとって快適で優しいメンテナンスを提供します。
ペリオフローノズル+プラスパウダー


歯周病が原因で生じた5mm〜10mmの深い歯周ポケットに適応し、歯周ポケット内のバイオフィルムをコントロールします。
ペリオフローによるメンテナンス
ノズルの先端からは歯の根の方向には水のみ、側面からはパウダーとエアーが噴射し、組織へのダメージを最小限に抑えながらの清掃が可能です。
また、インプラント周辺も天然の歯と同じようにメンテナンスが必要ですが、エアフロー プロフィラキシス マスターでは人工的な部分も含め、しっかりとメンテナンスすることができます。
スマートピエゾンによるスケーリング


スマートピエゾンという負荷に応じてパワー出力を最適に調整する機構を搭載しているため、不要な振動で紙面を傷付けることもなく、痛みの少ないやさしいスケーリングが可能です。
様々なチップ
先端チップには種類があり、歯石を除去する際に適したもの、インプラントのメンテナンスに使用するものなど、状況に応じて最適なチップを使用しております。
また、EMS社のチップは、なによりも患者様の歯質を守ることにこだわった高い品質となっています。
★ゆう歯科口腔外科クリニックでのエアフロー プロフィラキシス マスターを使用したメンテナンスは、基本的に歯周基本治療終了後に行い、メンテナンスが可能となってから行います。
初診時での使用は行いません。基本的に自費治療での診療になります。
日本にもまだ導入されている歯科医院は少なく、患者様へのご提供には限界がありますので、必ず予約が必要です。
また、当日キャンセル、無断キャンセル時にはキャンセル料を頂きます。